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半導体とはどういったものでしょうか?
半導体という言葉には、ふたつの意味が混在しています。
まずは「物質としての半導体」です。これは電気の流れやすさで物質を分類したものです。
次に「電子部品としての半導体」です。こちらは、「物質としての半導体」を加工して、様々な機能を持たせた電子部品です。
一般的に半導体といえば、後者を指す場合が多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな半導体について初心者向けに分かりやすく解説していきます。
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導体・半導体・絶縁体
物質には電気の流れやすさから「導体」、「半導体」、「絶縁体」の3つに分類されます。主な物質の例としては以下のようなものがあります。
導体 | 鉄、銅、金、アルミニウムなどの金属類。金属以外では黒鉛など。 |
半導体 | シリコン、ゲルマニウムなど |
絶縁体 | ゴム、ガラス、プラスチック、木など |
半導体とは、導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質を指します。中間の性質とは、条件によって電気を通したり通さなかったりするということです。
半導体の材料は、シリコン(Si)が最も使用されています。ゲルマニウム(Ge)やセレン(Se)などの元素を使う場合もあります。シリコンがよく使われる理由としては、資源が豊富という事と、加工がしやすいという事が挙げられます。
普段、よく耳にする柔らかい素材のシリコン「Silicone」とは別の素材です。
半導体のシリコンは「Silicon」で、語尾に「e」がつくかつかないかの違いです。
まずは電子部品がどういった物か写真で見てもらうとイメージが付きやすいと思います。パソコンや家電製品の中には、下の写真のような基板が入っています。
基板上には様々な電子部品が実装されていますが、黒く四角い形をしたものが半導体で作られたICという半導体素子です。ICの他には、ダイオードやトランジスタなどの半導体素子があります。半導体デバイスについては、下の記事で解説しているので参考にしてみてください。
【初心者向け】半導体デバイスの種類一覧と機能の解説半導体を用いる事で製品を小型化できたり、複雑な計算を高速でできるようにるメリットがあります。
半導体の役割は、「電流の制御」と「エネルギーの変換」の2つがあります。
電流の制御
電流の制御とは、以下の3つの事です。
- スイッチのように電流のオン・オフを切り替える(例:サイリスタ)
- ボリュームの調整のような信号の増幅(例:トランジスタ)
- 電流を一定方向にしか流さないようにする(例:ダイオード)
これらの機能を組み合わせることで、高度で高速な情報処理を行う事ができます。
エネルギーの変換
エネルギーの変換とは、以下の2つの事です。
- 光から電気へ変換(例:太陽光発電)
- 電気から光へ変換(例:LED、有機EL)
二酸化炭素の排出がなく環境にやさしい発電方式や消費電力の少ない照明といった、私達の生活にはなくてはならない重要な役割となっています。
まとめ
半導体について一言で言うと、
導体と絶縁体の中間の性質を持つシリコンなどの物質でできた、電流の制御やエネルギーの変換ができる電子部品
という事になります。
半導体の技術は常に進化しており、多様な機能が実現されています。家電やスマートフォン、自動車などの部品で使用されており、私たちの生活に欠かせない存在です。
なぜ電気を通したり通さなかったりするのかという詳しい仕組みについては、下の記事で解説しています。
【半導体とは?】半導体の仕組みを専門的に解説